
現在拡大が続いている新型コロナウィルス。本格的な冬を迎えての第3波が全国を襲っています。
北海道旭川市では病院でクラスターが発生。なんと、慶友会吉田病院では155人(11月30日現在)と
北海道内で過去最大規模の感染が確認されました。さらには基幹病院の旭川厚生病院が外来診療の休止に追い込まれる非常事態に!北海道屈指の医療都市と言われている「旭川市」で一体何が起きているのでしょうか??
そんなクラスターが起きている吉田病院の理事が公式HP上で現場の惨状を包み隠さず、UPしたと話題になっています!現場でコロナと戦う医療従事者と保健所などの役所、さらには大学病院との関係がリアルにわかる暴露話になっています!これを読むと医療崩壊はほんともうすぐそこだ!と不安になります。
目次
吉田病院の公式HPでの暴露が話題
道内過去最大のクラスターが発生している吉田病院の公式HPでの現状の惨状と原因、さらには不満を告発しTwitter上でも話題に!!まずはそちらを見てみましょう。
クラスターが発生したことによる現場の惨状を理事長が完全に暴露していると言っていいですね!
しかもかなり切実に。文章は丁寧ですが完全にキレてますよね・・
では、1つづつ、要点を整理してみたいと思います。
1.旭川市保健所について
新型コロナウィルスの患者が発見された場合は、早急に保健所に届け出ないといけません。
その後、保健所から方針指示をもらい、どうすべきか決めるとされています。
これは感染症法で決まっていることらしいです。
実際に吉田病院も法に乗っ取り、報告をし、指示を仰いでいます。だが、その後の対応に不満があるとしています。
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11月6日にコロナ患者発見!→旭川市保健所へすぐ連絡
- 保健所から方針指示をもらう→病院は全面協力→コロナ患者を抱えながら一般患者は診られない!転院を希望→却下
- コロナ患者と一般患者を一緒にせざるを得なかった→クラスターの原因になった
吉田病院は感染症指定病院ではないので、感染者が出た場合、通常は感染症指定病院へ転院させることになるのですが、今回はいくらお願いしても却下されたってことのようですね・・何か理由があるのでしょうか・・
さらに指示通りちゃんと対応したのに結果クラスターが起きたのは指示が間違ってるんじゃない?
ってことを言っています。
ちなみに吉田病院は療養メイン(正式な療養型かどうかは不明)なので、職員とか機器的には対応は困難だったようです。
ということはコロナに対して「ハイリスクな患者」が多かったってことですね。。
これもクラスターのひとつの要因といえるのではないでしょうか。
2.旭川市役所について
コロナ患者発生で医療崩壊の危険性が生じたため、市役所にも助けを求めたようですが、
こちらも却下されたようです。
- コロナ患者が出たことで病院勤務者が出勤しない→人員不足による医療崩壊の危機
- 市に「災害」としてもらい、自衛隊看護師と感染予防器具の提供を申請
- 西川市長から「公共性」「非代替性」を満たさないからと即却下!
- 対応できずさらにクラスター拡大
基からすでに病院としてのキャパをオーバーしてしまっていることを理事長は完全に把握しているからこそ、市役所へ助けを求めたんだと思いますが。。。というより、最後の手段と言っていいと思うんですよね!
自衛隊を呼んでほしいですからね!切羽詰まっている感じが伝わってきます。この文章だけでもビンビン感じるのですが、西川市長には感じ取れなかったのでしょうか・・
自衛隊派遣のための3つの条件
ここで出てきた「公共性」と「非代替性」って?少しわかりにくかったので調べてみました。
どうやら自衛隊を派遣するには3つの条件が必要なようです。
- 公共性
人命や財産を社会的に保護する必要性があるかどうか - 緊急性
状況が切迫していて今すぐにでも救援が必要かどうか - 非代替性
自衛隊の派遣以外にほかに適当な手段がない
また自衛隊の災害派遣は自衛隊法で「都道府県知事などからの要請により部隊などを派遣することを原則」としています。つまり市町村長→都道府県知事→自衛隊って流れになるってことですね!
西川市長はこの「公共性」と「非代替性」が満たしていないと判断し、即時却下!
当然、知事へも報告していないようです。。
ただ理事長が訴えているように、クラスターにより感染が拡大した場合は人命に関わりますよね~
さらに、医療崩壊をしてしまえば、コロナ以外の一般患者の命も危うい!保護する必要が本当になかったのでしょうか??また「非代替性」ですが、これについても自衛隊以外にこの危機を乗り超える方法があったのでしょうか??
市長のこの対応には疑問しか残りません!
そんな中、頼りない役所の対応も問題に!↓
そんな中、旭川市は責任のなすり合いでバチクソキレる pic.twitter.com/WXxwEz4ya2
— 旭川くるぽ (@riako7o5) December 1, 2020
3.旭川医大病院について
一般的にみるとこれが一番非道な感じがします。。一般常識から考えるとあり得ない。。
しかし医療の現場では結構あることなんだとか??
実際旭川に限らず、感染者が多く出た場合、大学病院は派遣を一時的に止めるというのはよくある話なのだ
みんな自分のところを守るのに必死なのだよ…そうしないとミイラ取りがミイラになるのだ…
— おると🔨🐦整形外科医 (@Ortho_FL) December 1, 2020
- コロナ患者の受け入れを拒否
- 不安と風評被害で人員不足だったのに派遣していた非常勤医師をすべて引き上げさせた
- さらに人員不足が加速し、医療崩壊寸前に!
日本で一番北にいちする大学病院で地域医療の砦とされている「旭川医科大学病院」
感染症指定病院ですが、今回のクラスターの患者を1人も受け入れていません。。
5つしかない基幹病院にも関わらずです!結果基幹病院の一部に患者が偏り負担が増えているといいます。
う~ん、何か問題があるのでしょうか??
吉田病院の理事長も最後の砦が医療崩壊を自ら招いているのでは??と問題提起していますよね。。
ただ、冷静に考えると病気はコロナだけではない!その他の患者の方が当然多いわけで、コロナ患者だけを診ることに終始して救える命を救えないのも問題ですよね
モルペコも最初読んだ時は「おいおい、医大様の癖に逃げんのかよ!」と思いましたが、他の疾患も含めた市の医療を大枠で考えると医大の判断はそれほど間違ってもいなそうです。双方の主張を紐解いて考えて上げることが大事だと思ったペコね
— 🙆♀️フロストチャン🙆♀️ (@FROST0420) December 1, 2020
一方で吉田病院の対応についての厳しい意見も
こちらの暴露記事だけをみるとつい感情的になってしまい、行政や大学病院だけが悪いと思ってしまいますが、
一部ではありますが、クラスターを起こした吉田病院の対応についてへの厳しい意見もあるようです。
旭川医大もスタッフの院内感染50人も出しているような雑な病院にスタッフ派遣させ続けてスタッフに感染もらったら大変だから撤収させるのは至極当たり前のこと。
— ぽんたくん (@qneDOZWKHQsBNIw) December 1, 2020
検診、療養で稼いでるけいゆう会としては一切の業務、収益をあげられる手段が絶たれるのでまあ文句は言うでしょう
防護資材が足りないのもまあ分かる
ただ甘えすぎじゃないか?
この半年以上発生した時想定してこなかったのか?うちはコロナ見ないから他に回しとけばいいでしょとでも思っていたのでは— エアーポッツァー孫NEK@狂信者 (@urouro_dr) December 2, 2020
かなり厳しい意見ではありますが、双方から意見は聞かないと真相はわからない
ってことなんでしょうね!
医療には端からは見えない裏があるのかもしれません。。というのもこんなツイートを見つけたので!
どこかにぶつけたい気持ちもわかりますけど、
先生の意見と同じ印象でした— Iリ 山鳥 (@WinPush) December 2, 2020
今回のクラスターの原因は人災なのでは??
ざっと、クラスターが発生してしまった吉田病院の公式HPでの暴露についてみてみました。
結局今回のクラスターは起きるべきして起きたと言わざる得ません。
クラスターを防ぐことが出来た機会は2回もありました
- 保健所へ転院希望をしたときに即転院していたら・・
- 市長が自衛隊災害派遣を知事に実際に打診していたら・・
特にやっぱり何でもそうですが、初動ですよね。。今回は保健所の対応が一番問題だったのでは?と思います。
端から医療施設も充実していない吉田病院でコロナの患者を治療させること自体おかしい。。指定病院でもないですし、ここの判断がクラスターを生んだと言っていいですよね。おそらく転院をさせるのはいろいろな手続きが必要だったのかもしれませんが。。。人の命が掛かっているのですから、そこはお役所仕事はNGですよね。。
これは人災だったとも言えると思います。
これだけ連携が取れてないのは悲しいことですよね。。。
同じ道内の医療従事者として行政と病院でこれだけ連携が取れていないことに唖然です。もはや陸の孤島。
— RentonSaarton (@RentonSaarton) December 1, 2020
医療現場の現状はかなり厳しい
今回の暴露をみて感じたのは、医療現場が非常勤スタッフによって成り立っているんだということが浮き彫りになったということ。実際にクラスターが起きてしまった後、出勤を拒否したのはパート看護師が多かったみたいですし、
その他の病院と兼務している非常勤医師も多い。この傾向は地方に行けば行くほど顕著になるようです。
コロナが起きる前からすでに地方医療はぎりぎりで回しているのが現状なのかもしれません。。
実際に医療スタッフたちの声を見てみると、
どこの中小規模の病院も大学病院からの非常勤医に頼ってます。大学病院は医師の安い賃金を民間病院への派遣で補っている事情もあるんです。
これは日本の医師養成の長年の課題でもあります。コロナ禍は顕在している問題点をあぶりだすんてす。— はるのうらら (@SEKIMIWA1) December 2, 2020
ここにもあるように、医療制度自体にかなり深い問題があるのかもしれませんね。。