
「健康のために禁煙をしないといけないのはわかっている、けどやめられない」
「早く寝ないといけないのについ夜ふかししてしまう」
「今日やるべき仕事なのに、次の日へ先延ばしにしてしまう」
日常生活において、よくあることですよね。頭ではだめだ!ってわかっているのについつい。。でもこれを意志が弱いからだ!というのは早とちり。実は人間の心理的効果が大きく影響しているのです。今回はこの心理的効果を検証してみたいと思います。原因がわかれば、ついついの行動も変えることができるかも!?
認知的不協和とは
心理学に「認知的不協和」という心理効果があります。
アメリカの心理学者であるレオン・フェスティンガーによって提唱された言葉であり、「矛盾する2つのことを同時に認識した状態」、また「そのときに覚える不快感」を表す言葉です。人はこの不快感を解消するために考え方や捉え方、行動を変えて、心のバランスを取ろうとすると言われています。
先に上げた例で考えてみると、
「健康のために禁煙をしないといけないのはわかっている、けどやめられない」
「喫煙は健康に悪いとわかっている」でも実際は「喫煙をしている」。この状態は完全に矛盾してますよね。そうすると頭の中で天使と悪魔が囁きあいます。
天使:「やっぱり、ここはスパッと禁煙をして、将来の健康リスクを減らしましょう!」
悪魔:「いや、喫煙でストレスが解消されたりする効果もあるんじゃないか!それに税金を払って社会へも貢献しているんだ!」
人はどうしても楽になる方を選んでしまうもの。悪魔の声に唆されて、喫煙の行為を正当化することで矛盾を解消し、喫煙を続けてしまうということになります。
「喫煙をしている」という行動は実際にしてしまっていて変えられないから、脳が喫煙をするための口実を勝手に考えて、認知的不協和<矛盾>を解消しているのですね!
天使が勝てば、禁煙できるんですけどね~!
認知的不協和の活用法
認知的不協和は、行動の言い訳を作ってしまうマイナス面をクローズアップすることが多いのですが、実はうまく活用することで仕事やプライベートもうまくいくようにコントロールできるようになるのです!事例をご紹介します!
発する言葉で感情をコントロールする
自分で「発する言葉は感情に影響する」と、よく言われますよね。ポジティブな言葉を使っていれば感情がポジティブに、ネガティブな言葉を使ってばかりいると感情もネガティブに・・これには実は認知的不協和が影響しているのです!
例えば、ムカッとすることがあった時に、「まぁいいか、よし!」と言葉に発すると、イライラしているネガティブな感情と「よし!」といったポジティブな言葉が矛盾し、脳が認知的不協和を感じます。「まぁいいか、よし!」といった言葉自体は引っ込めることはできませんので、不協和を解消するにはイライラした感情を変えるしかない・・そうすると怒りを自然とコントロールし抑えることができます。初めはかなり混乱するかと思いますが、慣れれば意外と簡単!しかも効果抜群!アンガーマネージメントは仕事でも家庭でも大事ですよね!「怒る前に大きく深呼吸」より、一言「まぁいいか、よし!」と口に出した方がきっとうまく感情をコントロールできると思います。ぜひお試し下さい!
「ピンチはチャンス!」
仕事で窮地に陥ってしまった時もこの認知的不協和を利用できます。「ピンチはチャンス!」と言葉に発することで問題が起きてパニックによるネガティブな感情と「チャンス!」というポジティブな言葉で認知的不協和が起こります。この不協和を解消するために、脳は、チャンスと思われる要素を勝手に探し出し、思考がどんどんポジティンブになっていきます。思考がポジティブになれば自ずと行動もポジティブになり、実際に大きなチャンスを呼び込むことになるのです!
アニメ「ワンピース」のルフィのようにどんな時にでも「俺は海賊王になる!」と叫べば思考も行動もそうなる!のかもしれません!?
目標を貼り紙に書き、行動意欲を高める
目標を紙に書いて貼りだす。受験やダイエットの時などにやる人いますよね。
これも実は認知的不協和を利用した方法なのです。
例えば、部屋を綺麗にしようと思ってもなかなか腰が上がらない、気分が乗らない時ってありますよね。頭ではキレイにしようと思っているのですが、実際に掃除をしてない(行動してない)ので脳が「まぁ、多少汚くても死ぬわけではないし」と勝手に都合のいい言い訳をし、認知的不協和を解消している状況です。
そこで「私の部屋はキレイ」といつでも目に入るところに貼り紙を貼ってみます。すると、実際の部屋の状況と自ら書いた「キレイ」が不協和を起こします。これを解消するため「片付けるか。。」と思考が変わり、掃除をするという行動を起こしやすくします。もちろん、暗示効果もあるかもしれませんがww
コンビニのトイレにも「キレイに使って頂きありがとうございます」と貼り紙がしてあることありませんか?あれがあると、なんか「キレイに使わないといけないな」という気になりませんか??実はこれも認知的不協和をうまく利用しているんです!
目標を口に出して、貼りだす!これでだいぶ実現が近づいてきそうですね!
認知的不協和で人生をはうまくいく!
ネガティブな考えや行動も、あえて脳に矛盾させること、つまり正反対のことを考えたり、実際に行動を起こすことでポジティブに変更できることをご紹介してきました。ポジティブな人の周りにはポジティブな人たちがどんどん寄ってきます。「類は友を呼ぶ」!!一度しかない人生。どうせなら不平不満一杯に過ごすよりも楽しく過ごしたいですよね。認知的不協和の活用法は知っていれば、すぐに取り組める簡単なことです。うまく利用すれば人生はきっとうまくいくはず!ぜひ活用して人生をハッピーにしてみてください!